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DPCとは?対象病院の意味と公開データの読み方

DPCは診断群分類、DPC/PDPSは急性期入院医療の支払い方式です。対象病院の区分と、医療まちスコープに表示される公開レコード数の意味を分けて説明します。

更新日:2026-09-24

DPCは「診断群分類」の略で、傷病や診療内容などに応じて入院医療を分類するしくみです。DPC/PDPSは、その分類を使う1日当たりの包括評価方式。医療まちスコープに表示される「DPC公開レコード数」は、病院数や病床数とは別の数字です。

DPCとPDPSは、同じ言葉ではない

厚生労働省の説明では、DPCは「Diagnosis Procedure Combination」の略で、日本独自の診断群分類を指します。PDPSは「Per-Diem Payment System」、つまり1日当たりの包括支払い方式です。診断群分類と支払い方式は関連していますが、言葉が表すものは異なります。

表示何を指すかそれだけでは分からないこと
DPC入院患者の診断群分類その病院の全診療内容や治療結果
DPC/PDPSDPCを使った1日当たりの包括評価方式入院費用の総額や、患者ごとの自己負担額
DPC対象病院制度上の基準・手続を満たし、対象として扱われる病院すべての病棟・病床・患者が同じ方式で扱われること

病院の案内で「DPC」という文字を見ても、それが分類の説明なのか、支払い方式なのか、対象病院の表示なのかを分けて読むと意味を取り違えにくくなります。

「包括評価」とは、診断群分類などに応じて設定された1日当たりの評価を基本に、入院医療費を計算する考え方です。患者ごとの最終的な請求額をそのまま示す言葉ではなく、すべての診療行為が同じ方法で計算されるという意味でもありません。

「DPC対象病院」と「DPC準備病院」は区分が違う

DPC対象病院は、厚生労働省の通知に定められた対象病院の基準に沿って指定等を受けた病院です。急性期の入院医療を担うための届出や、退院患者調査への参加など、制度上の要件があります。DPC制度への参加を希望して準備段階にある「DPC準備病院」と、対象として扱われている病院は同じ区分ではありません。

制度の説明は、2026年6月1日適用の令和8年通知に基づいています。個別病院の区分や適用要件を確認するときは、対象時点に合った厚生労働省の告示・通知を参照してください。

また、DPC対象病院という表示から「院内の全病床でDPC/PDPSが使われる」とは限りません。厚生労働省の検討資料も、DPC対象病院の中に、DPC算定を行う病床とそれ以外の病床を持つ病院があることを説明しています。病院の区分名だけで、各病棟の運用まで決めつけないことが大切です。

医療圏ページの「公開レコード数」を読む

医療まちスコープの札幌二次医療圏ページでは、「詳しい地域データを見る」を開き、「公開設備項目の構成」の表で「DPC公開レコード」を確認できます。表示単位は「件」です。同じ表示節には外来機能報告の項目も並びますが、このDPC項目はDPC退院患者調査の公開データに由来します。見出しや隣の項目だけから、出典や対象期間が同じだと判断しないでください。

この件数は、令和6年度DPC退院患者調査の施設概要表にある公開レコードを、医療圏に含まれる自治体の報告値から集計したものです。調査の集計対象期間は2024年6月から2025年5月までです。厚生労働省は一部病院の告示番号の誤りを理由に、2026年6月30日に公開データを差し替えています。元の施設概要表には、DPC対象病院のほか、DPC準備病院や出来高算定病院も含まれます。そのため、この件数はDPC対象病院数を表すものでもありません。

この「件」は公開元の表にあるレコードの数です。MedOpenでは、「告示番号」と「通番」を組にして一つのレコードを区別し、自治体ごとの件数を医療圏の区分に沿ってまとめています。「名寄せ」とは、別々の表にある記録を照合して、同じ病院の情報として対応づける作業です。この表示は施設一覧と病院単位で名寄せしていないため、「何病院」と読み替える根拠にはなりません。病床の数や患者数を表示する欄でもありません。

DPCの公開件数から、地域の医療需要、病院の質、治療成績、患者の受け入れ可否を判断することはできません。値が表示されないときも、ゼロ件とは限らないため、公開資料の対象や注記を確認してください。

病院の入院用ベッド数を見たいときは、病床数で数えているものを確認してください。病床の数と、DPC公開データの報告レコード数は、別の問いに答える数字です。

出典